新築マンションのオプションは割高なものが多く、あれもこれもとつけていくうちにオプション価格が想像以上に高くなってしまうケースが多々あります。
また、割高な割に融通が利かないオプションもあり、お金をかけたからといって、必ずしも理想の新築マンションにならないことも。
では、新築マンションのオプションは、全てつけない方がいいのかというと、そうではありません。
このオプションならわざわざ他のリフォーム会社に依頼するよりも、新築マンションのオプションで対応した方がいいというケースも。
筆者はリフォーム設計を本業としていますが、新築マンションのオプション販売を経験したこともあり、その内情をよく知っています。
この記事では、新築マンションのオプションに詳しい筆者が、
- 新築マンションのオプションがいかに割高か
- 新築マンションのオプションがいかに融通が利かないか
- 新築マンションのオプションにはどんなものがあるか
- 新築マンションでオプションを選ぶコツ
これらについて、詳しく説明していきます。
ぜひ、最後まで読んで後悔のないオプション選びをしてくださいね!
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この記事で記載するオプションの内容や価格は、いくつかの新築マンションの資料から抜粋したものを使用しています。マンションによってオプション内容や価格は大きく異なることもあるので、ご承知おきください。また、価格は全て記事作成時のものを入れています。
新築マンションのオプションで代表的なものをランキング形式で解説した記事はこちら。
新築マンションのリフォームについてはこちらの記事をどうぞ。
新築マンションの標準仕様についての記事はこちら。
新築マンションのオプションは大きく分けて2種類
新築マンションのオプションは、大きく分けると2種類のオプションがあります。
- 建築中オプション
- インテリアオプション
1つずつ簡単に説明します。
新築マンションの建築中オプション
新築マンション本体の建築と同時に施工するオプションを「建築中オプション」といいます。
「本体の建築中にオプション部分も施工するので、1回造ってしまってから造り直すのに比べて無駄がない」というのがポイント。
新築マンション本体工事の進み具合に合わせてオプション工事もしなければならないため、締め切りはかなり早め。
そのため、打合せの回数や時間に制限があることが多く、オプション検討に十分な時間をかけることができません。
この記事で説明する「新築マンションのオプション」は、主にこの「建築中オプション」のことを指しています。
新築マンションのインテリアオプション
「インテリアオプション」とは新築マンション竣工後、引渡しの後に施工、納品されるオプションのこと。
施工が必要なものとしては、以下のようなもの。
- 造作家具
- ミラーの取付
- エコカラット張り
施工が不要なものは以下など。
- カーテンなど窓まわり商品
- ソファやテーブル、ベッドなどの家具
- 照明器具の取付(配線済の箇所に取付けるだけ)
インテリアオプションは、マンション引渡し後に行われるため、
- オプションとして新築マンションのゼネコン関連会社に依頼
- 自分でリフォーム会社やインテリア会社を選んで依頼
どちらを選んでも、施工のしやすさなどの条件は同じです。
ですので、信頼できるリフォーム会社やインテリア会社があるなら、そちらに頼んでも全く問題ありません。
特に信頼できる会社がない場合は、インテリアオプションを利用しても良いと思います。
もちろん、自分でインテリアショップやインターネットなどでインテリア商品をそろえれば、価格を安くおさえることが可能。
でも、それなりのグレードのインテリア商品をプロにコーディネートしてもらうのならば、インテリアオプションでも外部のリフォーム会社やインテリア会社でも、それほど金額に差はありません。
「信頼できる会社の信頼できる担当者」に頼むのが一番です。
信頼できる会社の選び方については、こちらの記事が参考になります。
合わせて読んでみてください。
リフォーム会社の選び方|プロが教えるトラブルになりやすい会社の特徴
リフォームはどこに頼む?プロが1mmもおすすめしない依頼先は?
新築マンションのオプションは全て割高
新築マンションのオプションは、基本的にすべて割高です。
建築中オプションの施工は、マンション本体の工事と同時に行われるので、理屈としては無駄なく低価格でできるはずですよね。
でも、実際はそうではありません。
引き渡し後に解体して新しいものに交換するのと同じくらいの金額を請求されるオプションもざら。
例えば、新築マンションのオプションで必ずと言っていいほどあるオプション「ガスコンロのグレードアップ」を、マンションAのオプション価格をもとに比較してみましょう。
新築マンションのオプション商品は、一般に販売されているものとは品番や仕様が多少異なることがあるので、同等品にて比較していきます。
標準仕様
リンナイガラストップW60cm水無し両面焼グリルタイプ
ガスコンログレードアップオプション
ハーマンガラストップW60cm・W75cm水無し両面焼グリルタイプ
標準品とオプション品との違いは、以下。
- デザイン性の良さ
- オートメニューの充実
- プレートパンやキャセロールなどの付属品
マンションAにおける、このグレードアップオプションの価格は、
- W60cm:183,000円
- W75cm:189,000円
標準仕様も含めて一覧にするとこんな感じ。
標準W60cm | オプションW60cm | オプションW75cm | |
定価 | 142,000円 | 370,500円 | 375,500円 |
標準との差額 | – | 228,500円 | 233,500円 |
オプション価格 | – | 183,000円 | 189,000円 |
定価ベースで比較すると、オプション価格はそれほど割高には感じませんね。
では、引渡し後に自分でリフォーム会社を呼んで、コンロを交換したらどうなるか。
コンロ価格はだいたい55%引き~30%引きくらいなので、中間を取り40%引きで計算。
交換工事費用は15,000円~20,000円くらいなので、18,000円で計算。
オプション品W60cm | オプション品W75cm | |
定価 | 370,500円 | 375,500円 |
40%引き | 222,300円 | 225,300円 |
工事費 | 18,000円 | 18,000円 |
合計 | 240,300円 | 243,300円 |
新築オプションを利用した場合と、リフォーム会社に交換してもらう費用を一覧で比較します。
オプション品W60cm | オプション品W75cm | |
定価 | 370,500円 | 375,500円 |
オプション価格 | 183,000円 | 189,000円 |
リフォーム価格 | 240,300円 | 243,300円 |
差額 | 57,300円 | 54,300円 |
確かにそう考えることもできますが、「新しいコンロを撤去処分して別のコンロに入れ替える」という無駄満載のリフォームと比較しても5~6万円しか変わらないのです。
本体マンションと同時施工であるオプションというと、商品代の差額ぐらいでやってくれそうなイメージがありませんか?
残念ながらコンロのオプション同様、他のオプション価格も単なる材料の差額ではありません。
そして、ここで紹介したコンロのオプション価格は、全体的に見てかなり良心的な価格。
他のオプションにはもっと割高なものもあるし、他の新築マンションではもっと割高になることも。
「新築マンションのオプション価格は、材料代の差額よりもずっと割高」ということを頭に入れておきましょう。
新築マンションのオプションには、非常識レベルに割高価格のものがある
新築マンションのオプションの中には、わりと頻繁に「非常識レベル」に割高なものがあります。
例えば、マンションAのフローリング→カーペットへの変更オプションの価格はこんな感じ。
- 5~10畳 1,765,000円
- 10.1~15畳 2,589,000円
というレベルの価格設定ですが、材料はいたって普通の普及品。
せいぜい定価で10,000円/㎡くらいのカーペットです。
マンションAにはこのカーペットオプションだけではなく、他にも非常識価格のオプションがいくつか。
また、マンションAに限らず他の新築マンションにも、このような非常識価格のオプションをちらほら目にします。
おそらく、施工の手配がものすごく煩雑(孫請け、ひ孫請けとなるにつれ、経費だけが膨らむ)で、上記のような価格設定になってしまったか、あまり施工したくないので高いオプション価格に設定したかのどちらかだと思います。
このような非常識価格のオプションを選択することは、無駄以外のなにものでもないので注意しましょう。
新築マンションのオプションは融通が利かない
新築マンションのオプションは「かなり」融通が利きません。
たとえば、先に紹介したガスコンロのグレードアップオプションでは、決められた2種類のコンロに変更することしかできません。
ガスコンロにはオプションで選べるもの以外にたくさんの種類の商品があるので、引渡し後のリフォームなら様々なガスコンロの中から自分好みのものを選ぶことができます。
参考までに、いくつかガスコンロを紹介しますね。
最近はやりつつある濃い色の天板に合わせ、黒を極めたガスコンロ
グリルは汚れるのでいらないという人にピッタリなグリルレスコンロ
高火力の本格的コンロ
コンロに限らず、他のオプションも、選択できる商品が限定されています。
また、特に融通が利かないのは、電気関係のオプション。
- コンセントや照明器具をつけられる位置
- コンセントを増設できる数
- LAN配線
これらについてかなり制限があり、なかなか思い通りに行きません。
「リフォーム会社に頼めば普通にやってくれるよね」と思うような電気工事も、オプションでは対応してもらえないので、電気関係を標準仕様からあれこれ変更したいという人には、オプションではなくリフォームの方がおすすめです。
新築マンションのオプションにはどんなものがあるか
次は新築マンションのオプションには、どんなものがあるかを紹介します。
マンションによってオプションの種類やオプション価格は異なりますが、よく見るオプションはこんな感じです。
- 間取り変更
- ドアや床、壁、天井など、色の選択
- ガスコンロやIHなど調理器のグレードアップ
- 電子コンベックなどオーブンの設置
- キッチンの水栓金具のグレードアップ
- キッチンカウンターなど、キッチンのグレードアップ
- 食器棚の追加、または、グレードアップ
- 床・壁・天井の仕上など、内装のグレードアップ
- 洗面化粧台カウンターなど、洗面台のグレードアップ
- 便器のグレードアップ
- 手摺の追加
- ユニットバスのグレードアップ
- ハンズフリーキーなど玄関まわりのグレードアップ
- ピクチャーレールの追加
- 電気関係のオプション
- エアコンのグレードアップ
別記事でこれらのオプションについて、そのおすすめ度をプロである筆者が独断と偏見で決めたランキングを発表しています。
ぜひあわせて読んでみてくださいね。
新築マンションのオプション【おすすめランキング】リフォームのプロが評価
新築マンションのオプション|選び方のコツ
新築マンションのオプションは基本的に割高で融通が利かず、引き渡し後にリフォームで対応した方がよい場合があるとお話しました。
では、どのようにオプションかリフォームかを判断したらよいのでしょうか。
まず大前提として、新築マンションの標準仕様は、結構チープです。
どれくらいチープかは別記事で詳しく説明していますが、筆者が戸建てのリフォームでよほど予算がない施主にしかおすすめしない「シートフローリング」を、普通に億ションで使用しているレベル。
新築マンションの標準仕様や設備のグレード感を知ろう!プロが解説
フローリングに限らず、いたるところでチープな材料を使用しているため、部屋全体のチープさを解消しようとするとかなりのものを交換、施工し直す必要があります。
それらのグレードアップを、すべて割高なオプションで対応するとどうなるか。
/
とんでもない
オプション価格に
なります!
\
引き渡し後にリフォームをするよりも、高くつく可能性が。
この前提をふまえ、ここではオプションとリフォームのどちらを選ぶべきかについて、以下の項目別にお話します。
- 設備
- 床・壁・天井などの内装
- 電気設備
それぞれの項目を条件別に見ていきましょう。
部分的な設備を1~2個グレードアップさせたい人
ガスコンロや水栓金具などの設備を1~2個程度グレードアップさせたいという人は、オプションでの対応がおすすめ。
もちろんオプション価格にもよりますが、マンション引渡し後にリフォームで交換するよりも、安価におさえられる可能性が高いです。
ただ、以下の場合は、リフォームも検討することをおすすめします。
- オプションで選べる設備の中に気に入ったものがない場合
- オプション価格が非常識レベルで高い場合
メーカーの定価とオプション価格をよく見くらべてみましょう。
設備を全体的にグレードアップさせたい人
- 設備を全体的にグレードアップしたい
- キッチンを全体的にグレードアップしたい
- 洗面台を全体的にグレードアップしたい
このような人は、引き渡し後のリフォームで対応することをおすすめします。
先にお話したように、新築マンションの設備は標準仕様がかなりチープ。
それを全体的にグレードアップさせようとすると、割高なオプションをいくつもつけなければならず、あっという間に高額なオプション費用が発生します。
そして、オプションでは材料の選択肢が少ないため、オプションをいくらつけても理想の設備にはならない可能性が大。
それなら、たくさんの選択肢の中から自分好みの設備を選べるリフォームで対応した方が、断然満足度が高いはずです。
内装をグレードアップさせたい人
床や壁、天井などの内装をグレードアップさせたい人は、引き渡し後にリフォームで対応することをおすすめします。
基本的にどのマンションでも、内装工事のオプションは他のオプションと比べて割高な価格設定。
また、内装の材料は世の中にものすごくたくさんあるのに、オプションで選べる内装材はほんのわずかです。
リフォーム工事の中で、内装工事はそれほど金額の高い項目ではないので、割高で選択肢の少ないオプション工事を選ぶメリットはあまりありません。
各部屋2~3か所以内程度の電気設備を変更したい人
各部屋2~3か所以内程度の電気設備を変更したい人は、オプションでの対応をおすすめします。
一般的にコンセントや照明の位置を移設する場合は、壁や天井などの内装もやり替える必要があります。
そのため、電気工事の数がそれほど多くない場合は、割高でも内装工事を必要としないオプションでの対応の方が安価に。
ただ、コンセント(スイッチ)プレートの変更など、配線を必要としない工事はあえて割高なオプションを使う必要はありません。
ちなみにマンションAのコンセントプレートカラー変更オプションの価格は、2口コンセントで1か所あたり4,000円。
材料代を調べてみました。
いくらだと思います?
/
定価で
120円です…。
\
仕入れ価格は余裕で100円を切るでしょう。
施工は既存のプレートをパチンと外して、パチンと新しいプレートをはめるだけ。
コンセント(スイッチ)ボックスとプレートの互換性があるので、合わないプレートを選んでしまわなければ、どんな人でも簡単に自分で施工できます。
全体的に電気設備を変更したい人
先にもお話したように、電気工事のオプションは最も融通が利かないものの1つです。
ですので、
- 家じゅうにLAN配線を張り巡らせたい
- 照明器具の位置を色々変えたり、間接照明を採用したい
このように、わりと大規模に電気工事をしたい人は、壁や天井などの内装をやり替える前提で、引き渡し後にリフォームで対応することをおすすめします。
オプションの電気工事もそれなりに割高なので、オプションでいくつも電気工事を追加していけば、あっという間に高額に。
ですので、引渡し後に内装工事とセットでリフォームをしても、それほど無駄ではありません。
十分に時間をかけて仕様を検討したい人
十分に時間を仕様を検討したい人は、引き渡し後のリフォームで対応することをおすすめします。
新築マンションの建築中オプションはマンション本体と同時施工をするため、オプション決定の締め切りは、かなり早いタイミングに設定されています。
そのため、打合せ時間や回数に制限があるケースがほとんど。
そして、ほとんどの人があわただしい打合せの中で、急かされるようにオプションの検討をしています。
このような人には、せわしないオプション打合せは不向き。
マンション引渡し後のリフォームで、納得がいくまでゆっくり検討することをおすすめします。
新築マンションのオプション|まとめ
新築マンションのオプションは基本的に割高。
「建築中に同時施工できるからオプションで対応しないと損してしまう」という誤解から、オプションを多用してしまうと、あっという間に高額な見積が出てきてしまいます。
さらに、オプションで選べる材料はほんのわずか。
しかも融通が利きません。
多少のオプションをつけるだけなら、引き渡し後にリフォームで対応するよりもお得に施工できますが、あれもこれもとオプションをつけるくらいなら、リフォームでの対応も検討してみましょう。
リフォームはたくさんの選択肢の中から自分好みのものを選べ、より理想に近い仕上がりにできるのに、オプションとの価格差がそれほど大きくならない可能性もありますよ!
よい選択ができますように!
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ぜひ5000円のギフトカードをもらってくださいね。
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URLはこちら。
https://suumo.jp/edit/form/vcm/vc.html
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