トイレのメーカーをリフォーム設計のプロが徹底的に比較します。
トイレのメーカーは、国内のメジャーな会社に限定した場合、TOTO、リクシル、パナソニックの3社。
トイレをリフォームしたり新築で便器を選んだりするときに、どこのメーカーの便器を使うかで迷いませんか?
リフォームの設計で筆者が担当するお施主様は、各メーカーの便器を比較したり、このメーカーのトイレがいいと指定することがほとんどありません。
トイレメーカーや商品によって、価格も色々。
掃除のしやすさなど、同じような特徴も多いですが、少しずつ内容が違っているので、どのメーカーのトイレを選ぶかはその人の好みによるところも。
筆者はリフォームのプロとして20年超の経験がありますが、TOTO、リクシル、パナソニック、すべてのメーカーの便器をお施主様に提案し、施工したことがあります。
その経験値から言えば、筆者イチオシのトイレはTOTO。
でも、すべての人にTOTOの便器がおすすめなわけではありません。
このようなお施主様には、リクシルのトイレ、サティスGタイプをおすすめしますし、
このようなお施主様には、パナソニックのトイレ、アラウーノのアームレスト付便器をおすすめします。
この記事ではトイレメーカー、TOTO、リクシル、パナソニックの代表的な便器を、イチオシポイント、おすすめのポイントなど、たくさんの項目で比較します。
ぜひ最後まで読んで、よりあなたに合うトイレメーカーを見つけてくださいね。
まずは、各トイレメーカーのイチオシポイントから説明します。
これからリフォームをするすべての人に読んでもらいたい記事はこちら。
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
リフォーム会社を決める前に絶対読んでおいてほしい記事はこちら。
10万円以上のリフォームをする人が、必ず知っておくべき内容をまとめた記事はこちら。
【10万円以上のリフォームをする人】絶対知っておくべき5つのこと|プロが解説
トイレリフォームのまとめ記事はこちら。
トイレのリフォーム【完全ガイド】便器選びから注意点!まとめ記事
各トイレメーカーの記事はこちら。
TOTOのトイレ|リフォームのプロがイチオシする便器メーカー
リクシルのトイレ|掃除しやすい形状が魅力!リフォームのプロが解説
パナソニックのトイレ|アームレストが便利!リフォームのプロが解説
トイレのメーカー比較|便器のイチオシポイント
トイレのメーカー比較をこまかくしていく前に、各トイレメーカーの筆者イチオシポイントを比較していきます。
あくまで、筆者がイチオシしているポイントで、メーカーがイチオシしているポイントではありません。
実際にリフォーム現場で採用し、お施主様から伺った感想をもとに比較しています。
TOTOのトイレ|イチオシポイント
TOTOのトイレの筆者イチオシポイントは、セフィオンテクト。
セフィオンテクトとは、便器表面をツルツルに焼き上げることで、汚れがつきにくい便器になる技術です。
リクシルやパナソニックの便器もこのセフィオンテクト同様に便器表面をなめらかにすることで、汚れがつきにくくなる機能を持っているのですが、筆者の推しはTOTOのセフィオンテクト。
なぜなら、これまで筆者がかかわった現場で、TOTOの便器に対する変色や汚れなどのクレームがゼロだから。
筆者はTOTOの便器がイチオシなので、一番多くのお施主様にTOTOの便器をおすすめし、採用しています。
にもかかわらず、変色などの便器汚れに対するクレームがゼロというのは、やっぱりセフィオンテクトがすごい技術だからだと考えています。
変色や汚れ落ちなどのクレームはゼロですが、詰まった、流れにくいなどのクレームは、リクシル、パナソニック同様にあります。
リクシルのトイレ|イチオシポイント
リクシルのトイレの筆者イチオシポイントは、掃除がしやすい便器形状。
特に、サティスGタイプの便器側面には、つなぎ目やくぼみがまったくありません。
TOTOやパナソニックの便器も掃除がしやすい形状にはなっていますが、便器の外側部分の掃除のしやすさはリクシルのサティスGタイプがもっとも秀でています。
パナソニックのトイレ|イチオシポイント
パナソニックのトイレの筆者イチオシポイントは、アームレスト付き便器。
足や腰の具合が悪くて、トイレでの立ったり座ったりがツライ人に、とてもおすすめ!
介護用ではないので、全体重をかけたりする場合には使えませんが、トイレでの立ち座りのちょっとしたアシストに使えるアームレストは、あると本当に助かります。
アームレストを使わないときは、上にはね上げておけばジャマになりません。
また、該当便器に限りますが、アームレストの後付けも可能!
このような人は、安心ですね。
スッキリとしたデザインのアームレストなので、空間の雰囲気を壊さないのも魅力。
次は、各メーカーの便器について、イチオシポイント以外の特徴をご紹介します。
TOTO、リクシル、パナソニックのトイレの特徴
各トイレメーカーの便器には、これまでにお話してきたイチオシポイント以外にも、たくさんの特徴があります。
詳しくは各トイレメーカーごとの記事に書いたので、ここでは簡単に特徴の項目だけダイジェスト版で紹介。
記事のリンクを張っておきますので、より詳しくそのトイレメーカーの情報を知りたい人は、あわせて読んでみてください。
すべての特徴ではなく、そのトイレメーカーならではの特徴に厳選しています。
メーカーごとに見ていきましょう。
TOTOのトイレ
- きれい除菌水
- プレミスト
TOTOのトイレのおすすめポイントは、以下の3点。
- きれい除菌水
- プレミスト
- メーカー対応がピカイチ
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
TOTOのトイレ|リフォームのプロがイチオシする便器メーカー
リクシルのトイレ
- 100年クリーンアクアセラミック素材
- コンパクトなサティスS
リクシルのトイレのポイントは、以下の2点。
- 100年クリーンアクアセラミック素材
- サティスSタイプは前出寸法650㎜のコンパクトサイズ
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
リクシルのトイレ|掃除しやすい形状が魅力!リフォームのプロが解説
パナソニックのトイレ
- 便座と便器の隙間がない形状
- スゴピカ素材(有機ガラス系)
- オゾン水
パナソニックのトイレのポイントは、以下の3点。
- 便座と便器の隙間がない形状
- スゴピカ素材(有機ガラス系)
- オゾン水
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
パナソニックのトイレ|アームレストが便利!リフォームのプロが解説
トイレのメーカーを項目ごとに比較
ここでは項目ごとにトイレのメーカーを比較していきます。
まずは価格から比較していきましょう。
トイレのメーカー|価格比較
各トイレメーカーの便器について、ここまでに紹介してきたものを中心に価格をお伝えしていきます。
- すべて定価でお話しますが、実際には何パーセントかの値引きがあります。値引き率は各トイレメーカーとリフォーム会社との取り決めがあるので、一律ではありません
- すべて税抜
- 全て床排水
- 色による価格違いは安い方を表記
TOTOのトイレ|価格比較
ネオレストNXタイプ
TOTOのトイレの最上位機種。
650,000円
ネオレストLSタイプ
ふたが大きいため天面の掃除がしやすい便器で、筆者が一番よく提案する便器。
LSタイプは機能の違いにより2種類。
LS1 417,000円
LS2 432,000円
ネオレストASタイプ。
ASタイプは機能の違いにより2種類。
RS1 379,000円
RS2 427,000円
ネオレストRSタイプ
DHタイプは機能の違いにより3種類。
RS1 297,000円
RS2 338,000円
RS3 369,000円
GG
タンクがある便器がいいけれど、すっきりした便器がいいという人におすすめの便器。
GGは機能の違いにより3種類。
GG1 239,200円
GG2 260,200円
GG3 301,200円
リクシルのトイレ|価格比較
サティスGタイプ
便器側面にまったくつなぎ目のない掃除がしやすい便器。
サティスGタイプは機能の違いにより3種類
サティスG5 327,000円
サティスG6 367,000円
サティスG8 407,000円
サティスSタイプ
シンプルでコンパクトさをウリにした便器。
サティスSタイプは機能の違いにより4種類
サティスS5ブースター付 297,000円
サティスS5ブースターなし 262,000円
サティスS6ブースター付 337,000円
サティスS6ブースターなし 302,000円
ブースターとは、水圧が足りない場合に必要な部品です。
ブースターが必要かどうかは工事業者に水圧をチェックしてもらう必要があります。
パナソニックのトイレ|価格比較
アラウーノL150シリーズ
筆者おすすめのアームレストがつけられるのはアラウーノL150シリーズだけ。
アラウーノL150タイプは機能の違いにより3種類。
タイプ0 385,000円
タイプ1 350,000円
タイプ2 320,000円
トイレのメーカー|掃除のしやすさ比較
どのトイレメーカーの便器も掃除のしやすさをウリにしていますが、少しずつ特徴が違います。
- つぎ目のない便座
- フチのない便器
は、どのメーカーも同じような特徴なので、ここでは異なる特徴だけを紹介します。
TOTOのトイレ|掃除のしやすさ比較
フチなしウォシュレット
ウォシュレットを便器の形状に合わせた掃除がしやすい形状です。
お掃除リフト
TOTOの便器は陶器製なので、樹脂である便座とのつなぎ目があります。
その汚れがたまりやすい部分の掃除がしやすくなるためのお掃除リフト機能です。
リクシルのトイレ|掃除のしやすさ比較
何度となくお伝えしている、リクシルの便器のイチオシポイントです。
側面にまったくつなぎ目やくぼみのない便器、サティスGタイプ。
電動お掃除リフトアップ
TOTO同様、リクシルも陶器である便器と樹脂であるウォシュレットの間にはつなぎ目があります。
その汚れがたまりやすい部分の便座がリフトアップすることにより、掃除がしやすい機能。
しかも電動!
パナソニックのトイレ|掃除のしやすさ比較
便座と便器のスキマがなく、汚れが入り込まない形状です。
TOTOやリクシルと違い、パナソニックのアラウーノは樹脂製便器なので、樹脂製のウォシュレットと一体成型が可能。
トイレのメーカー|便器表面の汚れにくさ比較
どのトイレメーカーの便器も、便器表面をツルツルにするなど汚れがつきにくい技術を持っていますが、少しずつ特徴が違うので紹介します。
TOTOのトイレ|便器表面の汚れにくさ比較
セフィオンテクト
陶器表面の凸凹を100万分の1㎜の名のレベルでなめらかに仕上げています。
プレミスト
自動で便器にミスト(水)をふきかけて、みずのクッションを作り便器を汚れから守ります。
リクシルのトイレ|便器表面の汚れにくさ比較
100年クリーンアクアセラミック
専用釉薬で陶器表面の傷を防いでいます。
パナソニックのトイレ|便器表面の汚れにくさ比較
スゴピカ素材(有機ガラス系)
ぬめりや黒ずみの原因となる水アカをはじくので汚れがつきにくい素材。
トイレのメーカー|除菌機能比較
どのトイレメーカーも汚れの原因を「菌」だとしていて、除菌に力を入れています。
どのメーカーの除菌機能も、特別な薬品などを自分で用意する必要がないのが魅力。
TOTOのトイレ|除菌機能比較
きれい除菌水
TOTOが今イチオシの機能。
水から生成されたきれい除菌水を、トイレを使うたびにふきかけてくれます。
トイレだけでなく、キッチン、ユニットバス、洗面台にも採用されている技術です。
リクシルのトイレ|除菌機能比較
鉢内除菌
シャープのプラズマクラスターイオンで便器内部を除菌する機能。
パナソニックのトイレ|除菌機能比較
オゾン水
TOTO同様、水から作られた除菌効果のあるオゾン水を自動で散布する機能です。
別記事にも書きましたが、各トイレメーカーの間では長い間「節水合戦」が行われています。
そのせいで、「汚物が流れない」という問題が深刻になっている状況です。
お施主様から「流れない」というクレームも多く、建築業界関係者の間では、節水便器はとても不評。
ですので、各メーカーの比較項目にはあえて「節水」は入れません。
トイレリフォームの必勝法
これからトイレのリフォームをする人に。ぜひ読んでもらいたい記事があります。
リフォームを失敗する人が1人でも減るようにと書いた記事です。
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
リフォームのウラもオモテも知り尽くした筆者が、あなたにリフォームの必勝法を伝授します。
トイレのメーカー比較まとめ
トイレのメーカー、TOTO、リクシル、パナソニックの便器について、イチオシポイントやいくつかの項目で比較してきました。
すべての人におすすめする便器というのはありませんが、この記事を読むことで、何を望むか、重視するかで、どのトイレメーカーの便器を選べはいいのかがわかったのではないでしょうか。
あわせて以下の記事も確認しつつ、自分にぴったりのトイレメーカーを見つけてくださいね。
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
リフォームはどこに頼む?プロが1mmもおすすめしない依頼先は?
【10万円以上のリフォームをする人】絶対知っておくべき5つのこと|プロが解説
トイレのリフォーム【完全ガイド】便器選びから注意点!まとめ記事
TOTOのトイレ|リフォームのプロがイチオシする便器メーカー
しっかり比較して、よいトイレメーカーに出会えますように!
最後に各メーカーのサイトのリンクも貼っておきます。
参考にしてみてくださいね。
各トイレメーカーの公式サイト
リフォームに失敗する人が多すぎるので書いた渾身の記事
リフォーム成功に必要なたった1つのこと|すべての失敗はコレが原因
リフォーム会社比較サイトを「プロの目」で見てランキングにした記事
リフォーム比較サイトランキング|プロおすすめは2サイトだけ!
ほぼ失敗するよね」ということを包み隠さずお話したすごい記事
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