リフォームをするときの相見積が一般的になっていますが、相見積の取り方には注意点やポイントがいくつかあります。
注意点とポイントは全部で6つ。
- リフォームの相見積は何社から取るのがベストか
- 相見積にリフォーム会社比較サイトを使う方法
- まったく同じ内容での相見積は不可能で無意味
- リフォームの相見積は同時に同じ条件で依頼
- リフォームの相見積を比較する方法
- リフォームの相見積を取った会社への断り方
リフォームの見積は1社だけに見積依頼をするよりも、相見積を取るほうが断然手間がかかります。
せっかく手間をかけて取る相見積ですから、一番よいリフォーム会社を選びたいですよね。
でも、相見積の取り方を間違えてしまうと、
- どのリフォーム会社を選んでいいのかわからなくなってしまったり
- 相性があまりよくないリフォーム会社を選んでしまったり
することも。
この記事ではリフォーム設計のプロである筆者が、より効果的に相見積を取る方法についてわかりやすく解説していきます!
相見積でより自分と相性のよいリフォーム会社を見つけるために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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リフォームの相見積は何社から取るのがベストか
リフォームの相見積は、いったい何社くらいから取ればいいのだろう?
相見積を取ろうと思った人が、最初に悩むのはこれ。
筆者はリフォーム設計を長く経験しているので、相見積を取るお施主様もよく担当しますが、
- 1社だけに依頼するお施主様
- 2~3社程度の相見積を取るお施主様
のどちらかが圧倒的に多く、半々くらいな印象。
相見積を取らず1社だけに依頼する理由としては、
- ハウスメーカーによる建物で、他社でリフォームをすると保証が切れる
- 構造図面をハウスメーカーが管理していて、ハウスメーカーでないと詳しい構造がわからない
- 新築したハウスメーカーの構造に対する信頼感が強い
- 口コミや近所の評判などで、その会社を信頼している
- 相見積を取るのが面倒
など。
ただ、よっぽど信頼できるリフォーム会社や担当者でない限り、1社だけに見積依頼をするのは危険です。
複数のリフォーム会社を相見積して比較しないと、ダメなリフォーム会社やダメな担当者見抜くことができません。
また、お施主様が2~3社程度の相見積を取る理由としては、
- 1社だけに頼むのは心配だけど、4社以上になると色々手間がかかって大変
相見積を依頼する前に気づく人はそれほど多くないですが、リフォームの相見積は意外に手間がかかります!
リフォームの相見積を依頼する会社の分だけ、
- 現地を見てもらう
- リフォームの要望を伝える
- プランを出してもらう
- プランを検討する
- 見積を出してもらう
- 見積を検討する
という工程が必要。
ですので、あまりに依頼する会社の数が増えると、きちんとした比較検討ができなくなってしまうのです。
お施主様がきちんと比較検討できるのは、3社の相見積が限界。
そして、筆者がベストだと考えている相見積の数も3社です。
1~2社だと比較が足りないし、4社以上だとわけがわからなくなってしまいます。
でも、リフォームはダメな会社やダメな担当者がゴロゴロ存在する業界。
最初から3社にしか依頼しないと、全部ダメだったなどの結果になりかねません。
そこで便利なのが、「リフォーム会社比較サイト」
次にくわしく説明します。
相見積にリフォーム比較サイトを利用する方法
リフォームの相見積は、
- 自分で各リフォーム会社に連絡して依頼する方法
- リフォーム比較サイトを利用する方法
の2通りがあります。
リフォーム比較サイトは、
- 匿名で見積依頼ができたり
- 直接会わずにメールでやりとりができる
ので、よりたくさんのリフォーム会社を、実際に会う前にオンラインで比較できます。
ですので、実際に家に来てもらったり、直接話をする前の段階で、ふるいにかけることができるのです。
先にお話した通り、実際に家を見てもらい見積を作ってもらうという意味での相見積は3社が限界。
でも、リフォーム会社比較サイトでのメールのやり取りならば、それほど手間をかけずに各リフォーム会社を比較できます。
多くのリフォーム会社の中から、最終的に検討する3社にしぼり込むだけなら、匿名やメールのやり取りだけで十分比較可能。
リフォーム会社に会う前のこの段階では、金額云々よりも、「会社との相性」をチェックすることが大切。
意外に思う人も多いと思いますが、会社との相性は直接会わなくても案外簡単に見抜けます!
ポイントは、
- 自分が要望している内容をきちんとくみ取ってくれているか
- メールや電話などのやり取りが誠実か
- 曖昧な返事をしないか
一見当たり前のように思える内容ですが、これができないリフォーム会社の担当者って「結構多い」です!
こういった当たり前のことができない担当者に当たってしまうと、リフォームは確実に失敗します。
リフォーム比較サイトを利用して、どんどんふるい落としていきましょう!
リフォーム比較サイトについては、おすすめのサイトを別記事で詳しく紹介しています。
リフォーム比較サイトランキング|プロおすすめは2サイトだけ!
ぱっと見、同じように見えるリフォーム比較サイトですが、プロである筆者がめちゃくちゃこまかくチェックしてみたところ、おすすめできるサイトは2つしかありませんでした。
まったく同じ内容での相見積は不可能で無意味
相見積を取る場合、まったく同じ内容で複数のリフォーム会社に見積を作ってもらおうと考えるお施主様がいます。
でも、同じ内容で見積を作ることはとても難しいし、仮にできたとしてもあまり意味のないことなんです。
理由は2つ。
- 各リフォーム会社によって、おすすめする工事内容が異なる
- 各リフォーム会社によって、お得に提供しやすい材料が異なる
1つずつ説明します。
各リフォーム会社によっておすすめする工事内容が異なる
各リフォーム会社によっておすすめする工事内容が異なるというのは、同じ悩みを伝えた場合でも、会社や担当者によってその解決策が異なるということ。
たとえば、「家が寒い」という悩みに対し、
- 床下に断熱材を施工しましょう
- 床暖房を入れましょう
- 窓を断熱性の高いものに交換しましょう
- 今の窓にプラスして内窓を追加しましょう
など、たくさんの選択肢があるなかで、どれが今回のお施主様に合うベストな提案なのかを、リフォーム会社がお施主様とのやり取りの中で考えて決めていきます。
また、同じ「床暖房を入れる」という解決策を選択したとしても、
- 電気式床暖房
- ガス温水式床暖房
- どこのメーカーの床暖房を使うか
- 床暖房の範囲は部屋面積の何%にするか
- 床暖房の施工は既存床の上に重ね張りするか、既存床をはがして他の床高さと合うように施工するか
- 床暖房とあわせて床に断熱材を施工するか
- 断熱材の材料は何を使うか
などなど、無限に選択肢が広がり、それらをすべて統一することはとても大変。
また、どこかのリフォーム会社に見積してもらった内容で、そっくりそのまま他社にも見積もってもらうなどの方法も、各社で良かれと思う方法が違うのでうまくいきません。
各リフォーム会社によって、お得に提供しやすい材料が異なる
各リフォーム会社によって、お得に提供しやすい材料が異なるというのは、リフォーム会社によって安く手に入る材料とそうでない材料がまちまちだということ。
たとえば、キッチンをリフォームするとして、
A社はTOTOのキッチンが50%OFFで提供できる
B社はLIXILのキッチンが60%OFFで提供できる
会社によって安く提供できる商品が異なります。
ですので、「同じ条件で見積を取る」ことを重要視し、相見積を取るすべての会社に「TOTOのキッチンで仕様はこれ」と決めて依頼することはあまり得策ではありません。
どうしても「ここのメーカーのこのキッチンじゃないとイヤ」というのでなければ、
キッチンは、
- 食器洗い乾燥機がついていて
- カウンターは人造大理石がよくて
- 掃除がしやすい換気扇がついている
という程度にふんわりと要望を伝え、各リフォーム会社が安く提供できる商品を提案してもらうのがベター。
結果的に費用面でプラスになります。
リフォームの相見積は同時に同じ条件で依頼
リフォームの相見積を取る時は、同時に同じ条件で依頼することが大切。
先ほどお話した「まったく同じ内容での相見積は不可能で無意味だと理解する」という内容と矛盾すると思う人もいますよね。
ここで言う「同じ条件」とはまったく同じ内容で見積を作ってもらうということではなく、要望の伝え方を同じにするということ。
それぞれのリフォーム会社に要望や現状の不満を伝えるときは、同じように伝えることが重要です。
たとえば、
- A社には、お風呂が狭いのがイヤ
- B社には、お風呂が寒いのがイヤ
と伝えてしまうと、
「同じ要望を伝えた上でどんな提案をしてくれるか」が比較できなくなってしまいますよね。
また、A社に「お風呂が狭いのがイヤ」と伝えたところ、A社から「じゃあ間取りを少し変更して1坪のユニットバスを入れましょうか」という提案があったとします。
その提案が気に入ったからといって、その後に依頼をするB社に対し、「お風呂は1坪にしたい」と伝えてしまうと、A社とB社がフェアに比べられなくなりますし、「お風呂が狭いのがイヤ」という要望に対するB社のベストな解決策は1坪にすることではないかもしれません。
A社で話した内容をB社に伝えて、さらにA社とB社で話した内容をC社に伝えて…などとやっているうちに、どの会社にどう依頼したのかがよくわからなくなってしまっているお施主様を度々見かけます。
こうなってしまうときちんと比較することができないし、依頼される側のリフォーム会社もとてもやりにくく、コミュニケーションがとりにくくなってきてしまいます。
要望や不満は各社同じように伝えることが、相見積においてはとても重要。
そして、依頼のタイミングもできるだけ同時期にすることをおすすめします。
A社に見積依頼
↓ ↓ ↓
A社の見積が出てきたけど高い
↓ ↓ ↓
B社にはこの項目を除いて依頼しよう
上のようにやっていると、きちんと同じ条件で各社を比較できなくなりますから。
A社に見積依頼・B社に見積依頼・C社に見積依頼
↓ ↓ ↓
A社からプラン提示・B社からプラン提示・C社からプラン提示
↓ ↓ ↓
A社から見積提示・B社からプラン提示・C社からプラン提示
このように、同時進行で進めると各社を正確に比較できますし、時間も短くすみます。
ちなみに、相見積の手間を省こうとして、リフォーム会社をまとめて家に呼び見積依頼をするのはおすすめできません。
筆者も今までに3回ほどそういう依頼のされ方をしたことがありますが、設計としてあれこれお施主様と相談したいことも他社がいる中ではあまり話せませんし、他社の人たちもやりにくそうでした。
なにより、無料で見積をしてくれるリフォーム会社に対してマナー違反です。
リフォームの相見積を比較する方法
次はリフォームの相見積を比較する方法についてお話します。
ここまでお話してきましたように、リフォームの相見積は「まったく同じ内容で見積を依頼する」のではなく、「それぞれの会社がよいと思うやり方」を提案してもらうことが大切。
提案内容が異なるものを比較するので、金額だけで決めるのではなく「提案内容」と「金額」の両方を加味して検討しなければなりません。
1個100円のリンゴと1個50円のミカンを比較する場合、金額だけは決めませんよね。
それと同じです。
リフォームの相見積を取った会社への断り方
「リフォームの相見積を取ってはみたものの、選ばなかった会社にどう断ればいいのか」という悩みをよく耳にします。
断り方のポイントは2つ。
- できるだけ早く
- 理由を正直に伝える
これだけです。
「担当者が信用できなかった」などの言いにくい理由の場合は、馬鹿正直に伝える必要はありませんが、
- 他社のプランのほうが気に入った
- 予算オーバーだった
- 他社の見積のほうが魅力的だった
などの理由であれば、はっきりとリフォーム会社に伝えましょう。
予算オーバーという理由に対して、
「もう少しなら値引きできますよ」
と言ってくる会社もあるかと思います。
値引きしてもらうことで再検討してもいいし、もう違う会社に心を決めているのであればはっきり「もう他社に決めた」と伝えましょう。
まともな担当者なら、すぐに引き下がるはずです。
まれに、「あそこの会社よりウチの会社のほうが安いのに」とか「あの会社は工事がイマイチですよ」とか、負け惜しみ的なことを言ってくる担当者もいますが、そういうのは気にしないでOK。
「こんな担当者を選ばなくてよかった」と自分の選択を確信しましょう(笑)
一番いけないのは「断りにくい」という理由で、お断りの連絡をしないこと。
リフォーム会社も工事をさせてもらいたくて無料でプランを作ったり見積を作ったりしたのですから、お断りの連絡は最低限のマナーです。
また次のリフォームで、その会社に見積依頼をすることだってあるかもしれませんしね。
リフォームの必勝法
リフォームの相見積についてお話してきましたが、そのままリフォーム計画を進める前に、知っておいてほしいことがあります。
リフォームを成功させるために絶対必要なことを、記事に書きました。
リフォームの表も裏も知り尽くした筆者が、リフォームの必勝法を伝授します!
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リフォームで相見積を取る時の6つの注意点とポイントについて|まとめ
リフォームで相見積を取る時のポイントは5つ。、
- リフォームの相見積は何社から取るのがベストか
- 相見積にリフォーム会社比較サイトを使う方法
- まったく同じ内容での相見積は不可能で無意味
- リフォームの相見積は同時に同じ条件で依頼
- リフォームの相見積を比較する方法
- リフォームの相見積を取った会社への断り方
相見積は単純に「総額が安い会社を選ぶ」ためのものではありません。
相見積を取る時に一番大切なことは、
「まったく同じ内容で見積を依頼する」
のではなく、
「それぞれの会社がよいと思うやり方を提案してもらう」こと。
相見積は自分の家をどうリフォームしたらいいかを、複数の会社に相談できるいい機会です。
各社から出てくる提案をしっかり楽しんでくださいね!
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