トイレの交換をどこに頼むべきかについて、リフォーム設計のプロがお話します。
トイレの交換は簡単な工事に思えますが、意外に複雑。
- 水道屋さん
- 大工さん
- クロス屋さん
- 場合によっては電気屋さん
小さな空間なのに、さまざまな業種の職人さんを必要とする工事です。
出典:リクシル トイレ
トイレの交換をするときには、職人さんごとの工程と施工範囲をしっかり管理してもらう必要があります。
管理の良し悪しが仕上がりや満足度を大きく左右するので、どこに頼むかはめちゃくちゃ重要。
管理がきちんとできない依頼先に頼んでしまうと、職人さんがバッティングしたり、だれが施工するか微妙な工事が残ったりして、満足な工事ができないのです。
あなたの家のトイレ交換が、そんな不満足な状態で施工されないためにも、筆者と一緒に最良の依頼先を探していきましょう。
それと、トイレの交換をする際に、もう1つ知っておいてほしいことも。
それは、交換する便器について。
出典:TOTO トイレ
筆者が担当する現場で何度か採用したところ、かなりの確率で「詰まった」というクレームが来たため、それ以降あまりおすすめしていない便器があります。
その便器についても、記事で触れていきますね。
まずは、トイレの交換工事ができる依頼先から紹介していきます。
トイレの交換はどこに頼む?6種類の依頼先
トイレの交換をどこに頼むべきか。
まずは、トイレ交換工事が可能な6種類の依頼先を見てみましょう。
- リフォーム会社
- ハウスメーカー
- 工務店
- 水廻り設備の仕入れが得意な設備会社
- ホームセンター
- 職人さん(業者さん)との直接取り引き
意外とたくさんの依頼先があるので、どこに頼むか迷う人が多いと思います。
あなたが選ぶべき依頼先は、最終的にたった1つにしぼれます。
次はその本題、「トイレの交換はどこに頼むべきか」の回答をお話します。
トイレの交換はどこに頼む?筆者が強くおすすめする依頼先
トイレの交換はどこに頼むのがおすすめか。
これに対する筆者の答はこれ。
↓ ↓ ↓
- かかりつけの依頼先
または、
- これからかかりつけになってくれる依頼先
こんなふうに、筆者の回答にガッカリしてしまった人も、まずは聞いてください。
ちゃんとあなたにとってベストな依頼先を選べるよう、具体的に説明していきますから。
筆者はリフォーム業界で20年以上設計の仕事をしています。
そんな筆者が痛感していること。
それは……
/
リフォームは
いつでも
クレームと隣り合わせ
\
- 業界内でうしろ指をさされるリフォーム会社が、やらかしたあれこれ
- 知識の少ない新人さんが、やらかした失敗
- ダメ担当者が、やらかしたひどい対応
毎日のように、だれかがどこかでクレームを巻き起こしています。
リフォーム業界はクレームにまみれ、ハズレだらけなのです。
リフォームの依頼先を探すということは、そのハズレだらけの中からアタリを引くというとても難しい行為。
日々、生活をしていると、さまざまな工事が必要になります。
たとえば、
- トイレの交換や修理
- 蛇口の交換
- 網戸の張り替え
- 畳の表替え
- などなど……
これらの工事をするたびに、新しい依頼先を探していたらどうなると思いますか?
/
ダメな依頼先に
あたる可能性が
めちゃくちゃ
高くなります
\
では、どうすれば、ハズレを引かずに済むのか。
その答が、先にお話した「かかりつけ」を探すこと。
リフォームが必要になる都度、新しい依頼先を探すのではなく、家のことならなんでもこの会社のこの人に任せておけば安心=「かかりつけ」を見つけましょう。
そうですよね。
次は、「かかりつけ」の探し方についてお話しますね。
トイレの交換はどこに頼む?かかりつけの見つけ方
トイレの交換はどこに頼む?に対する答が「かかりつけ」だと、ここまでにお話してきました。
ここでは、その「かかりつけ」をどうやって探すかについて、お話します。
改めて、トイレの交換工事ができる依頼先を見てみましょう。
- リフォーム会社
- ハウスメーカー
- 工務店
- 水廻り設備の仕入れが得意な設備会社
- ホームセンター
- 職人さん(業者さん)との直接取り引き
6種類の依頼先がありますが、この中で筆者がおすすめしている依頼先は以下3つ。
- リフォーム会社
- ハウスメーカー
- 工務店
この3種類の依頼先をおすすめする理由は、家にかかわるすべての業種についての知識があり、対応が可能だから。
先にもお話した通り、トイレの交換は複数の業種が入る複雑な工事。
ですので、複数の業種について知識があり、対応できる必要があるのです。
さらに、あなたの家の「かかりつけ」になってもらうためにも、すべての業種の知識と対応が必要。
では、この3種類の依頼先の中から、どうやってあなたの家の「かかりつけ」を探すか。
この3種類の依頼先の中にも、当然、ハズレはたくさん紛れ込んでいるので、まだまだ油断はできません。
ただ、ここから先の探し方については、トイレの交換だけでなく他の工事にも共通する内容になるので、別記事にわかりやすくまとめました。
↓ ↓ ↓
「かかりつけ」の探し方には、ちょっとしたコツが必要。
この記事とあわせて読むと、あなたの家にとってベストな依頼先が見つけられます。
次は、おすすめした以外の依頼先について、お話しますね。
トイレの交換はどこに頼む?筆者がおすすめしない依頼先
トイレの交換工事にかかわらず、リフォームの依頼先として筆者がおすすめしていないのが以下3つです。
- 水廻り設備の仕入れが得意な設備会社
- ホームセンター
- 職人さん(業者さん)との直接取り引き
このように考える人もたくさんいると思うので、1つずつ解説していきますね。
水廻り設備の仕入れが得意な設備会社でのトイレ交換をおすすめしない理由
筆者がおすすめしない依頼先、1つ目は水廻り設備の仕入れが得意な設備会社。
まずここに疑問を持ちますよね。
新聞広告などに入り込むチラシで、住宅設備を安売りしているものを見たことはありませんか?
- ユニットバス60%OFF
- 水廻り4点セット300万円
- トイレ50%引き
- などなど……
このように住宅設備を安く販売している会社を、ここでは「水廻り設備の仕入れが得意な設備業者」と呼んでいます。
理由は2つあります。
第1の理由は、この水廻り設備の仕入れが得意な設備業者によるトラブルが、他の依頼先と比べて別格レベルで多いこと。
トラブルまみれのリフォーム業界でも、この水廻り設備の仕入れが得意な設備業者が引き起こしたクレームの数は、頭ひとつ飛びぬけています。
第2の理由は、この「水廻り設備の仕入れが得意な設備業者」がもっとも得意とするのが、「材料の仕入れ」であること。
材料の取り付けはあくまでおまけレベルの技術です。
ちょっと複雑な工事、例えば、以下のようなことは対応できないことがほとんどです。
- トイレの交換とあわせて、古くなった給水管を交換する
- トイレの交換とあわせて、寿命が近い床合板を張り替える
言い換えれば、給水管や床合板がもう寿命だとしても、便器だけ交換して終わりにされてしまうということ。
便器を交換した後に、給水管から漏水したり、床がフカフカしてしまったら、もう一度便器を外して再工事することになり、ムダしかありません。
便器を交換するだけでなく、あなたの家に必要な工事をきちんと提案してくれる依頼先でないと、「かかりつけ」としてはふさわしくないのです。
ホームセンターでのトイレ交換をおすすめしない理由
筆者がおすすめしない依頼先、2つ目はホームセンター。
ホームセンターというよりは、ホームセンターが運営するリフォーム会社と言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。
こちらも、水廻り設備の仕入れが得意な設備業者と同じで、複雑な工事には対応できません。
「今と同じような材料を今と同じ位置に取り付ける」
この程度の工事しかできないので、あなたの家にベストな提案をしてもらうことは不可能。
また、ホームセンターに依頼した場合、受付や金銭のやり取りはホームセンターの担当者が行いますが、その後は職人さんとの直接取り引きになることがほとんどです。
職人さんにはクセの強い人が多いのです。
筆者は家電量販店にエアコン交換を依頼し、不具合が起きたので手直しの連絡をしたところ、職人さんは「これくらいはふつうです」と言い放ち、何もせずに帰ろうとしました。
さすがに筆者は建築関係者なので、ふつうではないし、ここがおかしいから直してほしいと伝え、やってもらうことができました。
でも、これが一般の人だったら、何もしてもらえないまま帰られてしまったと思います。
何もなければいいですが、なにか問題が起きたとき、あなたは職人さんに
「ここが満足できないから、やり直してほしい」
と直接言えますか?
この質問に対して、自信をもって「YES」と言えないのなら、ホームセンターへの工事依頼はおすすめできません。
そもそも、ホームセンターはすべての業種に対しての知識や対応の面でも、「かかりつけ」にはふさわしくありません。
職人さん(業者さん)との直接取り引きでのトイレ交換をおすすめしない理由
筆者がおすすめしない依頼先3つ目は職人さんとの直接取り引き。
職人さんとの直接のやり取りがいかに面倒くさいかについては先にお話したので、ここではマッチングサイトについてお話します。
最近、リフォーム会社や工務店を介さずに、施主と職人さんをつなぐマッチングサイトが増えてきています。
さっそく、筆者もマッチングサイトをチェックしてみましたが……
/
プロの目から見て、
嫌悪感を覚えるレベルで
おすすめできません
\
おすすめできない理由は3つ。
- 施主支給を積極的に取り入れていること
(支給された材料が取り付けられない、故障したなどでトラブルがめちゃくちゃ多く、大手は基本的にNGとしています) - 建築確認申請が必要な工事なのに、サイト上にはまったく説明がなく、施主支給での施工をふつうに請けていること
(違法工事なので、撤去要請がきても文句は言えません) - そもそも、職人さんとの直接取り引きは、1ミリもおすすめできません
そう思う人もいると思うので、次はそのあたりのお話をします。
トイレの交換はどこに頼むかをこだわる必要がある?
トイレの交換はそれほどたいした工事ではないので、どこに頼むかはこだわらなくていいのでは。
このように考える人が多いと思います。
でも、筆者は「たかがエアコン交換工事」で、とてもイヤな目に遭い、もう二度と家電量販店にリフォームを頼まないつもりです。
どんなに小さなリフォームでも、どこに頼むかを間違えてしまうと、ものすごくイヤな思いをします。
それでも、人には正常性バイパスが働きます。
こんなふうに考える人も、まだいるしょう。
そこで、ここではトイレの交換でどこに頼むかを間違え、納得のいかない工事をされてしまった人の口コミを2つ紹介します。
今回、トイレのリフォームと床の張り替えを依頼しました。
担当の方のミスで当日作業が終わらなくて後日改めての作業になりましたが。一週間近く一切連絡もなく、こちらから連絡をしたら言い訳としか思えない対応で2日後に作業再開に来ました。
結果から言うと、キツイ言い方かもしれませんが出来栄えは素人レベルとしか思えませんでした。
二度と依頼する事は、無いと思います。
出典:くらしのマーケット
そもそも、便器の交換と床の張り替えを同じ職人が請け負うこと自体、ムリがあります。
餅は餅屋。
多能工というなんでもできる職人さんも居ますが、技術的には本職にとてもかないません。
トイレ更新時、既存フローリングから、ハイドロセラという床材の施工までの施工内容で、オファーしました。
初回、現場調査時、本内容を全て御一人で、出来ると、おっしゃられ、大工さん、左官タイル屋さん、内装屋さんも、入らないそうで、経験見識豊かで、すごい方だなあと、信用しましたが、結果、残念な事になりました。
TOTOショールームや、メーカー施工専門店に、助言、現場確認いただく事になり、結論、床も、水平でなく、目地レスなので、名刺1枚くらいの隙間が、5mm以上、採寸誤り、切断不備、不備点指摘すれば、キリがない状況の為、ハイドロセラ施工不備の為、別業者で、やり直す事になりました。
集塵機能付き丸鋸や、作業台、内装工事に必要な適切なプロ道具も、お持ちでなく、自分の技量の身の丈にあっていない仕事を何故、安請け合いされたのか?
わかりません。
粉塵で、火災報知器も鳴り、マンション住人にも謝罪し、しっちゃかめっちゃか。
たくさんの方に迷惑かけました。'(報知器にビニル袋覆う助言も必要と反省。)’
長くなりましたが、結論、大工仕事、左官タイル仕事、フロアタイル内装仕事、トイレ交換以外は、技能不足で、施工不備となりましたが、ご本人は、精一杯お仕事されていました為、同情して、支給した材料代金、実費だけ、弁済頂く事としました。
私も、数社、見積や業者選定等、慎重な業者選定しなかった点、うかつで、軽率な行動を反省してます。
今回の業者さんは人当たりも良く、良い方なのですが残念でなりません。
出典:くらしのマーケット
材料支給の上、出来もしない工事を請け負う……、しかもハイドロセラ。
ちなみに、ハイドロセラとはこんな材料。
↓ ↓ ↓
出典:TOTO トイレ
セラミックパネルでできた床材で、大工さんでも施工には苦労する難しい材料です。
そんな難しい材料を多能工が施工するなんて、この口コミの人の現場はしっちゃかめっちゃかになるべくしてなったのだというのがプロである筆者の感想。
もう一度言います。
餅は餅屋です。
あれもこれも満足にできる職人なんて、20年以上この業界にいる筆者でさえ、1度も見たことがありません。
トイレの交換は、先にもお話した通り、思いのほか複雑な工事。
すべての業種の知識があり、対応可能な依頼先に頼みましょう。
トイレの交換で筆者がおすすめしない便器
トイレの交換は、すべての業種についての知識がある「かかりつけ」に依頼するのがベストだとお話してきましたが、もう1つ大事なことがあります。
それは、交換する便器について。
リフォームで便器を交換するときに、多くの担当者が提案する商品があります。
それは、「リフォーム用の便器」。
出典:パナソニック トイレ
- TOTO:リモデル便器
- LIXIL:リトイレ
- パナソニック:リフォームタイプ
それぞれ、名前が違いますが理屈は同じ。
「排水の位置を動かさずに新しい便器を取り付けることができるので、工事が短縮できる」というのがウリの商品です。
言葉で言うと難しいので、画像で見てもらうとこんな感じ。
↓ ↓ ↓
出典:TOTO トイレ
この形状を見てピンとくる人もいると思いますが、とにかく詰まりやすいのが欠点です。
最近の便器は、めちゃくちゃ節水。
ほんの少しの水で汚物を流すのに、こんな横引の排水管にしたら詰まるのは当然です。
筆者も何度かこのリフォーム便器を提案したことがありますが、かなりの確率で「詰まった」というクレームにつながっています。
確かに排水管の工事は不要になります。
でも、トイレの交換を考えるタイミングでは、給水管が寿命を迎えているケースがかなりあるのです。
その場合、給水管を交換するために、床や壁の一部を壊す工事が必要。
そこまでやるのなら、排水管の工事だけを減らしたところで、たいして工期や費用は減らせません。
そして、リフォーム便器に交換する場合、ほとんどのケースで床の張り替えが必要になります。
たいして工期や費用を短縮できない上に、詰まりやすいという欠点、さらに、リフォーム用の便器は通常の便器より高額。
筆者はよっぽどの理由がない限り、このリフォーム用便器をおすすめしていません。
トイレを交換する費用
トイレの交換をどこに頼むかと、おすすめできない便器についてお話してきました。
ここでは、気になる費用について、少しお話します。
トイレの交換工事とひとことで言っても、工事範囲や選定商品によってその費用はさまざま。
便器だけを交換する人もいれば、手洗い器を新設したり、窓を交換したり。
このような人もいると思うので、トイレのリフォーム費用と相場を張っておきますね。
↓ ↓ ↓
戸建てのトイレ交換
マンションのトイレ交換
出典:ホームプロ
このように進んでいくと、簡単に費用相場がチェックできます。
無料だし、面倒な登録もいらないので、気になる工事の費用相場をチェックしてみてくださいね。
トイレの交換はどこに頼む|まとめ
トイレの交換はどこに頼むのがおすすめかについて、リフォーム業界に長く居る筆者の意見をお話してきました。
トイレの交換は簡単そうに見えて、意外と複雑な工事。
こんなふうに考えると、とんでもない後悔につながりかねません。
トラブルまみれのリフォーム業界で、ハズレを引かないための唯一の方法が、「かかりつけ」を探すこと。
トイレの交換に限らず、あなたの家の小さな工事から大きな工事まで、すべてのリフォームを安心して任せられる「かかりつけ」を探しましょう。
かかりつけの探し方には、ちょっとしたコツが必要。
別記事でわかりやすく説明しているので、工事の依頼先を決めてしまう前に、必ず読んでおくことをおすすめします。
↓ ↓ ↓
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