シートフローリングは近年フローリングの主流になりつつあります。
でも、
このように疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
シートフローリングは、フローリングの中で唯一銘木を使用していないフローリング。
それを知らずに、
こんなふうにシートフローリングを選んでしまうと、後悔することにつながりかねません。
この記事では、
- シートフローリングとは何か
- シートフローリングのメリット
- シートフローリングのデメリット
- シートフローリングの選び方
- シートフローリングがおすすめの人
- シートフローリングがおすすめでない人
これらについて、リフォーム設計のプロである筆者が解説していきます。
筆者のこれまでの経験から、シートフローリングで選ばない方がいいと思う柄についてもお話しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
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フローリングの種類についての記事はこちら。
無垢フローリングについての記事はこちらをどうぞ。
挽き板フローリングの記事はこちら。
突き板フローリングの記事はこちら。
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シートフローリングとは何か
シートフローリングとは先にもお話したように、フローリングの中で唯一銘木を使用していないフローリングです。
フローリングにはシートフローリングの他に、無垢フローリング、挽き板フローリング、突き板フローリングがありますが、その違いは断面。
フローリング表面に木目などがプリントされたシートが張ってあるフローリングのことを、シートフローリングといいます。
文字だと伝わりにくいので、画像を見てみましょう。
出典:朝日ウッドテック
そして、そのシート部分に木目を印刷したシートフローリングはこんな感じ。
出典:朝日ウッドテック
このように、シートフローリングは無垢、挽き板、突き板フローリングと違い、表面に見えている木目は「本物の木目」ではありません。
筆者がよくシートフローリングを「なんちゃって木目」と呼ぶのはコレが理由。
このプリント部分は、木目だけでなく大理石柄などのシートフローリングもあり、バリエーションが豊富です。
出典:パナソニック
本物の大理石は金額が高く、足ざわりが硬くて冷たいので、もっと安くやわらかい踏み心地で、大理石風の床にしたい人にはおすすめ。
次は、シートフローリングのメリットやデメリットなどの特徴を見ていきましょう。
シートフローリングのメリット・デメリット【特徴一覧表】
シートフローリングのメリットやデメリットをこまかく説明する前に、まずは一覧表でシートフローリングの特徴を見ていきましょう。
シートフローリング | |
質感のよさ | |
価格の安さ | |
手入れの簡単さ | |
長持ちしやすさ | |
経年変化しにくさ | |
寸法安定性の高さ |
シートフローリングはフローリングの中でもっとも価格が低く、バリエーションが豊富。
そのため、最近ではシートフローリングが、フローリングの主流になりつつあります。
新築の億ションでも標準仕様でシートフローリングが採用されていて、
と、びっくりしました。
次は、シートフローリングのメリットを詳しく見ていきましょう。
シートフローリングのメリット
シートフローリングのメリットは以下4つ。
- 価格が安い
- 手入れが簡単
- 経年変化しにくい
- 寸法安定性が高い
1つずつ説明します。
シートフローリングは価格が安い
シートフローリング最大の魅力は価格の安さ。
もちろん、シートフローリングでも色々な種類があり、価格もまちまち。
でも、基本的には、無垢、挽き板、突き板フローリングと比べて、かなり安価です。
シートフローリングは手入れが簡単
シートフローリングのお手入れは、他のフローリング、無垢、挽き板、突き板フローリングと比較してかなり簡単です。
ワックスやオイルなどのお手入れは一切不要。
表面が木ではなくシートなので、汚れなどがつきにくく、水がしみ込みにくい構造です。
とはいえ、シートの下は合板なので、フローリングのつなぎ目から水が入れば、膨れなどにつながります。
シートフローリングは経年変化しにくい
シートフローリングは表面が「天然物である木」ではなく、「人工物であるシート」なので、日光や水分による変化は少なめです。
「長い間変わらない」という意味では、フローリングの中でもっとも優秀。
ただ、「変化を楽しむ」という使い方は、シートフローリングでは味わえません。
シートフローリングは寸法安定性が高い
シートフローリングは突き板フローリング同様、フローリングの大部分が合板でできているため、寸法安定性の高さは抜群。
夏に膨らんだり冬に縮んだりすることは、ほとんどないし、フローリングのすき間が大きくなることもありません。
床暖房にも安心して使えます。
シートフローリングのデメリット
次は、シートフローリングのデメリットを見ていきましょう。
シートフローリングのデメリットは以下2つ。
- 質感があまりよくない
- 長持ちしやすいが劣化に対応できない
1つずつ説明します。
シートフローリングは質感があまりよくない
シートフローリング最大の欠点は、この質感のチープさ。
シートフローリングの表面は、あくまで印刷物。
銘木と比べると、木目の深みや本物の木ならではの美しさは出せません。
とはいえ、最近の印刷技術はなかなか。
シートフローリングでも、それほどなんちゃって感を感じないという人もたくさん居ます。
「それほどフローリングにはこだわらない」という人なら、シートフローリングでも十分なのかもしれません。
足ざわりは合板に薄いシートが張ってあるだけなので、合板そのものの踏み心地です。
木の温もりややわらかさを感じることはできません。
シートフローリングは長持ちしやすいが劣化に対応できない
シートフローリングは表面がシートなので、無垢や挽き板、突き板フローリングと比べ、日差しや水に強いというメリットがあります。
とはいえ、まったく経年変化しないわけではなく、
- 日に焼けてシートの色が白っちゃけたり、黄ばむ
- 何かで傷をつけるなどしてシートがめくれる
このような劣化が、シートフローリングには起こりがち。
そして、これらの経年変化は、いわゆる「味」にはつながらず、単なる「劣化」。
シートフローリングにおいては、経年変化≒劣化なのです。
残念ながら、シートフローリングに起こる劣化については、補修ができず、張替以外の対策がありません。
シートフローリングの選び方
シートフローリングには先にお話したように、木目以外にも大理石柄など、様々なものがあります。
出典:パナソニック
木目にこだわらず、色々な柄を検討してみるとインテリアの幅が広がりますよ。
また、シートフローリングのシート部分は、各メーカーがより本物感を出すため凹凸をつけるなど、色々な工夫しています。
実際のサンプルを取り寄せて、チープ感、ウソ木目感が少ないものを選びましょう。
筆者の独断と偏見ですが、シートフローリングで「節」や「ヴィンテージ感」を表現しているものは、かなりなんちゃって感が出て、安っぽく見えます。
出典:パナソニック
画像だとそれほど安っぽい感じはしないかもしれませんが、実物を見ると節や木目のなんちゃって感がより強く出るケースも。
シートフローリングを選ぶなら、おとなしい木目にするか、木目ではない柄にするのがおすすめです。
シートフローリングはどんな人におすすめか
シートフローリングがおすすめなのはこんな人。
- フローリングに予算をかけたくない人
- 小さな子供などが居て床を汚すことが多い人
シートフローリング最大の魅力は価格の安さ。
ですので、フローリングにお金をかけたくない人の第一選択肢となるのが、このシートフローリングです。
また、小さい子どもなどがいて、床を汚してしまう可能性が高い場合は、高価なフローリングを使ってもあっという間にボロボロに。
まずはシートフローリングで様子を見て、年齢的に落ち着いてから高価なフローリングに張り替えるというのも1つの方法。
というような人にもおすすめです。
シートフローリングがおすすめできないのはどんな人か
シートフローリングをおすすめできないのは、ズバリ!
フローリングに高級感や質感を求める人
シートフローリングは何度も言うように、表面が印刷物のフローリングです。
高級感はまったくありません。
シートフローリングのメリット・デメリット・選び方についてまとめ
シートフローリングのメリット、デメリット、選び方についてお話してきました。
シートフローリング最大の魅力は、価格の安さ。
このような人の第一選択肢となるフローリングです。
ただし、フローリング表面はあくまで印刷物なので、高級感はありません。
踏み心地も合板そのものなので、木ならではの温もりややわらかさもありません。
節やヴィンテージ感を出し過ぎたシートフローリングは、見た目的に安っぽくなることが多め。
ですので、筆者のおすすめは、おとなしい木目か木目ではない柄のシートフローリングです。
シートフローリングを選ぶ時の参考になれば幸いです。
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